2023年12月26日

株式会社ビズリーチ

HRMOS WorkTech研究所:退職者のキャリア観に関するアンケート 退職検討者の不満・悩み1位は「自身のキャリアの将来性(54%)」
78%以上 社内公募制度を利用したいものの数・種類が少ないと回答

株式会社ビズリーチ(所在地:東京都渋谷区/代表取締役社長:酒井哲也)が運営するHRMOS WorkTech研究所は、ビズリーチを利用するビジネスパーソンのなかで過去に退職を検討したことがある方を対象にしたアンケート調査を実施しました(有効回答数:631件)。

退職検討者の在籍企業に対する不満・悩みの1位は「自身のキャリアの将来性(54.0%)」

調査の結果、退職検討者の在籍企業に対する不満や悩みとして最も多かった回答が「自身のキャリアの将来性(54.0%)」で、「給与・賞与(32.2%)」よりも多いことがわかりました。社会の急速な変化を受けて、社内でのキャリアビジョンが見えずに退職を検討する傾向が見受けられます。

退職検討時の具体的な不満・悩みとして「キャリアを考慮に入れない人事異動(メーカー/営業)」「新しい環境でチャレンジしてみたい(IT・インターネット/IT技術)」など、自身のキャリアの将来性についてのコメントが多くありました。

Q.直近で退職を検討した際、在籍企業に対して不満や悩みはありましたか。

また、従業員は在籍企業での人事異動によって、転職以外の方法での新たなキャリア形成を行うケースがあります。「企業が人事異動・配置を行う際に、従業員としてどのような項目を重視してほしいか」という点において、78.2%が「スキル・経験」を、60.7%が「異動希望・キャリアの展望」について重視してほしいと回答し、自身のキャリアの将来性をふまえた人事異動を希望していることが推測されます。

Q.企業が人事異動・配置を行う際、個人(従業員)のどのような項目を重視してほしいと思いますか。

78.6% 社内公募の制度を利用したいと回答するが、運用に課題も

また、従業員が社内で自らの希望で異動し、キャリア形成を行う機会として「社内公募制度」を活用するケースがあり、本アンケート結果からも、従業員の78.6%が「社内公募制度を利用したい」と回答しています。

一方で、在籍企業(現職含む)に社内公募制度があると回答したビジネスパーソンに、社内公募制度の課題を聞いたところ、40.0%が「社内公募の数・種類が少ない」「気軽に応募できる雰囲気ではない」と回答しました。フリーコメントでも「自分のスキルにあったポストがない(保険/金融システム)」「チャレンジングな業務に対する募集は少ない(メーカー/研究・開発)」「公募先の業務内容や求められるスキル、レベル感などがわかりにくい(メーカー/管理)」などといった、公募されるポジションの内容に対する課題や、「自分が応募しているのを直属の上司が知ることができ却下されるので意味がない(メーカー/研究・開発)」「出来レースもある(IT・インターネット/法人営業)」など、社内公募制度の運用における問題点を指摘するコメントも見受けられました。

Q.社内公募制度を利用したいと思いますか。
Q.社内公募制度の実態に課題を感じたことはありますか。

HRMOS WorkTech研究所 所長 友部 博教 コメント

HRMOS WorkTech研究所 所長 友部 博教

従業員が在籍企業において新たなキャリアを身につける機会として、人事・経営主導による異動や、人材を必要とする部門が社内に向けて募集を行い、従業員本人の意思によって異動を行う「社内公募制度」による異動があります。

本調査の結果で、退職検討者のうち、在籍企業に対する不満や悩みとして最も多かった回答が「自身のキャリアの将来性(54.0%)」であることをふまえると、従業員本人にも納得感のある異動を実現するためには、従業員のキャリア意向に沿っているのかを考慮する必要があります。

また、従業員本人の意思で異動を行う「社内公募制度」においても、制度の正当性・安全性(信頼性)を担保してどのように運用していくかを考える必要があります。「出来レースになっている」「直属の上長が許さない」など、制度の正当性・安全性(信頼性)が損なわれると、社内公募は体裁だけで形骸化してしまいます。これでは、従業員にとっても応募へのモチベーションは損なわれるでしょう。

「社内公募制度」は従業員に在籍企業での新たなキャリアの選択肢を提示する良い機会となります。本人が望むキャリアの選択肢が社内にないと認識すると、従業員は外部にその機会を求めることとなり、企業にとっても従業員の活躍機会を失ってしまうケースがあります。しかし、「社内公募制度」によって、社内にどのようなポジションがあるかを可視化しそれらを従業員に開示することで、従業員はキャリアの選択肢を知り自律的なキャリア形成の機会につなげられるのではないでしょうか。

調査概要:HRMOS WorkTech研究所「退職の検討理由や企業の人事制度に関するアンケート」
対象:即戦力人材と企業をつなぐ転職サイト「ビズリーチ」を利用中の会員
調査期間:2023年9月11日~2023年9月17日
有効回答数:643件
回答率は端数処理の関係で合計が100%にならない場合があります。

「HRMOS(ハーモス)」シリーズについて

採用から入社後の活躍までの人事業務支援と従業員情報の一元化・可視化により、データに基づく人財活用を実現するサービスです。シリーズには、採用管理システム「HRMOS採用」や、従業員データベースを中心に、目標・評価管理、1on1支援、組織診断サーベイなどの機能を提供している人財活用システム「HRMOSタレントマネジメント」があります。その他にも、勤怠管理システム「HRMOS勤怠」や経費精算システム「HRMOS経費」を提供しており、企業の人事は「HRMOS」シリーズの活用により従業員一人一人の多面的なデータを可視化し、人財活用へ生かすことができます。

https://hrmos.co/series/

株式会社ビズリーチについて

「キャリアに、選択肢と可能性を」をミッションとし、2009年4月より、働き方の未来を支えるさまざまなインターネットサービスを運営。東京本社のほか、大阪、名古屋、福岡、静岡、広島に拠点を持つ。即戦力人材と企業をつなぐ転職サイト「ビズリーチ」、人財活用プラットフォーム「HRMOS(ハーモス)」シリーズ、OB/OG訪問ネットワークサービス「ビズリーチ・キャンパス」を展開。産業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するさまざまな事業を展開するVisionalグループにおいて、主にHR TechのプラットフォームやSaaS事業を担う。