2024年11月26日

株式会社ビズリーチ

<ビズリーチ WorkTech研究所 年代別のキャリア観を調査>
40代は「管理職として経験を積む」か「複数の専門性を磨く」かの選択が
キャリアの分岐点に ビジネスパーソンの約7割が「現在所属している企業で希望のキャリアを築いていけない」

株式会社ビズリーチ(所在地:東京都渋谷区/代表取締役社長:酒井哲也)が運営する、働く人の活躍を支えるテクノロジー“WorkTech”に関する研究機関「ビズリーチ WorkTech研究所」は、ビズリーチ会員を対象に、年代別のキャリアの築き方に関するアンケートを実施しました(有効回答数:1,290件)。その結果、20代は幅広い経験を身に付ける期間と位置付けるビジネスパーソンが多く、その後30代で専門性を磨き、40代で管理職として経験を積むことを重視するビジネスパーソンが多いことが分かりました。一方で、ビジネスパーソンの約7割が「現在所属している企業で希望のキャリアを築いていけない」と考えていることがわかりました。

現在所属している企業で、希望のキャリアを築いていけると思いますか

年代別のキャリア観について
20代は「幅広い経験を身に付ける(73.5%)」、30代は「専門性を磨く(63.4%)」、40代は「管理職として経験を積む(63.8%)」がそれぞれ最多

年代別に「どのようなキャリアを目指していますか。または築いてきましたか」と質問したところ、年代別にキャリアにおいて重視する点が異なることがわかりました。20代は「幅広い経験を身に付ける(73.5%)」と回答した方が最も多く、まだ経験が少ないなかで自身に合ったスキルは何かを見つけることや、スキルのベースを築くことに重きを置いていることがわかります。30代になると「専門性を磨く(63.4%)」と回答する方が最も多く、キャリアの方向性を見つけ、自身の強みを明確にすることを重視する傾向があることが伺えます。また30代は「今後どの分野に力を入れていくか」という志向が明確化するビジネスパーソンも多く、適切なスキルや知識を深めていく必要性を感じていることがわかります。40代では「管理職として経験を積む(63.8%)」が最も多く、次いで「複数の高い専門性を身に付け、希少性を高める(51.0%)」が多い結果となりました。これは40代がキャリアの分岐点となっていることを示しており、これまで積んできたキャリアや自身の価値観によって管理職に進むか複数の専門性を身に付けるか決断するビジネスパーソンが多いことがわかります。50代で目指すキャリアは、40代以上に回答に分散が見られました。特に「スペシャリストとして組織の責任者を務める(38.8%)」が40代に比べ13.4ポイント上昇しています。これは、50代ではCXOのように「専門性を持ちつつ、組織を率いる責任者になる」ことを志向する人が多いことがわかります。従来のようにマネジメントとしての管理職にとどまるのではなく、深い専門知識を持ったリーダーシップを求める傾向の表れだといえるでしょう。

20代は、どのようなキャリアを目指していますか。または築いてきましたか
30代は、どのようなキャリアを目指していますか。または築いてきましたか
40代は、どのようなキャリアを目指していますか。または築いてきましたか
50代は、どのようなキャリアを目指していますか。または築いてきましたか

約7割が、現在所属している企業で希望のキャリアを築いていけないと回答
今後、希望のキャリアを築くために「転職」を重要な選択肢として考える人が多い傾向に

現在の企業で希望のキャリアを築いていけるかと質問したところ、約7割が「どちらかといえばそう思わない」「思わない」と回答しました。さらに「今後、希望するキャリアをどのように築いていこうと考えていますか」の質問には「転職をする(65.2%)」と回答した方が他の選択肢に比べて圧倒的に多く、次いで「現在の会社に勤めながら副業する(10.0%)」「現在の会社に勤め続ける(本業のみ)(7.0%)」となりました。この結果から、主体的にキャリアを築いていくために、「転職」が重要な手段の一つと捉えているビジネスパーソンが多いことがわかります。

今後、希望するキャリアをどのように築いていこうと考えていますか

株式会社ビズリーチ ビズリーチ WorkTech研究所 所長 友部 博教 コメント

ビズリーチ WorkTech研究所 所長 友部 博教

今回の調査により、7割近くのビジネスパーソンが、転職をキャリア形成の重要な選択肢として捉えていることがわかりました。従来のように長期間同じ企業で働くことが望ましいとされていた時代とは異なり、雇用の流動性が高まってきている現代においては、個人が自身のキャリアやライフステージに合わせて、キャリアにおけるあらゆる選択肢を考えたうえでキャリア設計することが可能となりました。

一方で、転職に伴うリスクや不安もありますので、今回の年代別のキャリア観の調査結果を参考に、50代以降のキャリアにおける集大成は何かと考えたうえで、そこから逆算して20代・30代・40代のキャリアプランを立て、そのために転職をどのように活用していくかを考えることも重要になるのではないでしょうか。

また転職を前提としてキャリア形成をするビジネスパーソンが多くなっている現状を踏まえ、企業側は従業員のキャリアパスに対する透明性を高めると同時に、成長機会の提供などを通じて従業員が企業内でキャリアを積んでいける環境づくりが求められているといえるでしょう。

※調査概要
調査内容:キャリア観や転職に関するアンケート
調査対象:ビズリーチ会員
調査期間:2024年4月22日~2024年5月5日
有効回答数:1,290
・各比率において、項目によっては端数処理の関係で合計が100%にならない場合があります。
・本調査を引用される際には、「ビズリーチ調べ」と必ずご記載ください。

「ビズリーチ WorkTech研究所」について

企業と個人(働く人)の関係性が変化するなかで、これからの人事部門が導入を求められる「WorkTech(従業員の自律的な活躍を支えるテクノロジー)」について、その活用や未来の人材活用のあるべき姿を研究し、企業の経営層・人事部門に情報を発信する目的で設立。企業の経営者・人事部門・ビジネスパーソンを対象としたWorkTech領域の意識調査と分析、企業の活用事例、AI技術の研究などに基づいた情報発信を行う。

公式ブログ:https://note.com/bizreachworktech

株式会社ビズリーチについて

「キャリアに、選択肢と可能性を」をミッションとし、2009年4月より、働き方の未来を支えるさまざまなインターネットサービスを運営。東京本社のほか、大阪、名古屋、福岡、静岡、広島に拠点を持つ。即戦力人材と企業をつなぐ転職サイト「ビズリーチ」、人財活用プラットフォーム「HRMOS(ハーモス)」シリーズ、OB/OG訪問ネットワークサービス「ビズリーチ・キャンパス」を展開。産業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するさまざまな事業を展開するVisionalグループにおいて、主にHR TechのプラットフォームやSaaS事業を担う。