Story.05

旅の出発地点は、内モンゴル。

家から一歩外に出れば、砂漠と草原と山が延々と広がる。夜になれば、空には無数の星が現れる。どこを向いたって、目に飛び込んでくるのは、絶景だ。僕は小さい頃、そんな内モンゴルの大自然に囲まれて育った。

遊び道具は、いつも自然の中から探した。自然すべてが、僕のかっこうの遊び場。僕は好奇心の赴くままに、外を駆け回っていた。やがていつからか、走っても走っても変わらない景色の先に、強い興味を抱くようになった。草原の向こうには何があるのか。山の向こうには何があるのか。実際に行ってこの目で見てみたいと思った。

そして9歳の頃。偶然、僕の願いは叶うことになる。両親の仕事の都合で、内モンゴルを出ることになったのだ。生まれて初めて見る、町の景色。新しい生活。すべてが新鮮に感じた。僕の好奇心の旅は、ここから始まった。

好奇心が好奇心を呼んで。

内モンゴルを離れてから、僕の好奇心をくすぐったのは、ものづくりだった。最初は家にあるダンボールやペットボトルで遊び始め、次第にモーターや電池を使って、動くおもちゃをつくって遊ぶようになった。

「すごいぞ!」。そう父が褒めてくれたのも嬉しかった。僕はものづくりにすっかり夢中になり、とにかく自分がつくりたいと思ったものをたくさんつくった。

そして小学5年の頃。上海に移り住み、僕のものづくりはさらに進化することになる。父のパソコンを触らせてもらったことがきっかけだ。最初はWindowsのペイントツールで落書きをして遊び始め、次第にAdobeのPhotoshopやFlashなどのツールをいじくり倒すようになった。頭の中のイメージを、パソコンの画面上で形にしていく。なんて面白いんだろう。

できないと決めつけない。

僕の好奇心は、大きくなる体にあわせてますます大きくなっていく。パソコンに触れるようになったことで、デザインだけではなく、Webやソフトウェアそのものにも興味を持つようになったのだ。

高校と大学ではコンピューターサイエンスを専攻。そして大学在学中にはソフトウェア開発からデザインまで手がけるコンサルティング会社を起業した。大学時代はダンスにも夢中になり、チームを結成してダンススタジオの運営もした。

デザインも、プログラミングも、起業も、ダンスも。「やってみたい」と思ったからやっただけだった。考えてみれば僕は、何をやるにも自分で「できない」と決めつけたことがない。できないと決めつけるのは、人生がもったいない。やりたいことをやり、行きたいところに行くのが僕なのだ。

好奇心の旅は続く。

内モンゴルで生まれた僕は、中国を南下し、そして海を飛び越えてしまった。人の縁などもあり、「行ってみたい」と思ったから日本にやってきた。ただそれだけだ。

心が向いた方向に一直線。今は、日本でデザインをすることを思い切り楽しんでいる。ただ。これも、好奇心の旅の途中にすぎない。

スタンバイ事業部

Message
いまの自分から、あのときの自分へ。

2006年30回目の宝くじの番号は:
09、15、16、19、20、28、11だよ!

李 元杰デザイン本部 プロダクトデザイン室 マネージャー

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