2023年1月11日
株式会社ビズリーチ
即戦力人材スカウトのための検索数上昇ワードから2023年のトレンドを読み解く
ビズリーチ、「2022レジュメ検索トレンド」を発表
21年に注目された「DX」、22年はビジョンと実現の「橋渡し人材」にニーズ
「脱炭素」などサステナビリティ関連求人は3年前の11.0倍
株式会社ビズリーチ(所在地:東京都渋谷区/代表取締役社長:酒井哲也)が運営する、即戦力人材と企業をつなぐ転職サイト「ビズリーチ」は、2022年に企業の採用担当者がビズリーチでレジュメ(職務経歴書)を検索する際に使用したキーワードのうち、前年と比較して検索数が上昇したワードを「2022レジュメ検索トレンド」※1として発表します。
ビズリーチは、企業の採用担当者やヘッドハンターが会員のレジュメ(職務経歴書)の情報を検索し、直接スカウトのメッセージを送信できるサービスです。企業の採用担当者が、どのようなキーワードで会員のレジュメを検索しているかを調べることで、積極的に採用している人材やポジションの特徴・傾向が分かります。
前年の1位は「DX」でしたが、2022年はさまざまな分野で具体的にDXが進んだことで、DXを深化させる人材の需要が高まった1年となりました。また4位「カーボンニュートラル」、14位「電池」がランクインしたように、ビズリーチ上の「サステナビリティ関連求人」は年々増加傾向で、政府の「2050年カーボンニュートラル宣言」前の2019年と比べて2022年の求人数は11.0倍に伸長していることが分かりました。
※1 「2022レジュメ検索トレンド」
調査概要:ビズリーチを利用している企業が会員を検索したキーワードを算出
対象:2022年1月~11月に検索され、大文字・小文字の区別なく、検索回数が100回以上のキーワード(「or検索」のワードを含む)
・算出方法:対象となる全ワードのユニークユーザー数(20以上に限定)における検索回数の前年からの変化率をもとに算出
・対比期間: 2022年1月~11月と2021年1月~11月を比較
*「関連ワード」には、ランクインした各ワードや類似ワードと一緒に検索されていたワードを記載しています。
*本調査を引用される際には、「ビズリーチ調べ」と必ずご記載ください。
キーワードから読み取れるトレンド
1位は「開発要件定義」。DX実現のビジョンとIT現場の「橋渡し人材」のニーズが高まる
2022年の1位は「開発要件定義」となりました。2021年は「DX」が注目を集めましたが、2022年は各業界、各社で具体的なDXの取り組みが深化し、新たな課題が浮き彫りになったことで、システム等の開発を進めるための要件定義をし、DX実現のビジョン(ビジネス)とIT現場(技術)の橋渡しを行う人材のニーズが増加したと推測できます。また7位は「折衝」で、関連ワードは「要件定義」や「プロジェクトマネージャー」「プロジェクトリーダー」「ベンダーコントロール」「顧客折衝」となりました。1位の「開発要件定義」と同様で、自社のDX推進において外部のITベンダーとの折衝を行う人材や、クライアントのデジタル化支援を推進できる人材の需要が高まっていることが分かります。
このような「橋渡し人材」は、「アーキテクト」と呼ばれるポジションです。アーキテクトには要件定義や仕様策定に加えて、ビジネス面での課題解決のための経営的視点が求められます。ビズリーチ上の「アーキテクト」求人は増加傾向にあり、今年はアーキテクト人材を求める企業がさらに増加していくと推測されます。
コロナ禍の影響で「エンタメDX」が加速。
2位は「エンタメ」となりました。エンターテインメント業界は、新型コロナウイルスの感染防止対策として非対面・非接触が求められたことで、新たな収益機会の創造のために「エンタメDX」が加速しました。AR(拡張現実)・VR(仮想現実)やライブ配信プラットフォーム、NFT(非代替性トークン)をはじめとしたさまざまな先端テクノロジーによって、新たな顧客体験やマネタイズ手法が模索されており、それに伴う事業拡大や専門人材の採用が見られます。また高まる「エンタメDX」の需要を受けて、事業拡大のための企画職の求人なども増加しています。
2022年7月に日本語版がリリース。Webブラウザーで共有可能なデザインツール「Figma」が上昇
3位に入った「Figma」は、ブラウザー上で使用できるデザインプラットフォームで、場所を選ばずに使用できる点や1つのファイルを複数のメンバーで編集できる点が特徴です。2022年7月に日本語版がリリースされたことで国内の利用者が一気に増え、採用においてもFigma経験者を求めるケースが増加していると推測できます。
「カーボンニュートラル」が上位に。「2050年カーボンニュートラル宣言」前後で、脱炭素を含むサステナビリティ関連の求人が11.0倍に
4位に「カーボンニュートラル」がランクインし、「脱炭素」「自動車」「新規事業」「SDGs」等が関連ワードとして検索されました。また、14位には「電池」も入りました。2020年に、政府が2050年カーボンニュートラルの実現に向けた宣言を行ったことで、企業の脱炭素への取り組みが加速していると推測されます。ビズリーチ上でスカウトが行われている「サステナビリティ関連求人」は、政府の宣言前の2019年と比べて2022年は11.0倍となっています。
近年、PC利用者が増加。PCセットアップ業務「キッティング」経験者のニーズが高まる
5位に「キッティング」が入りました。キッティングとは、PCやスマートフォンなどのデバイスを利用者がすぐに業務に使用できるように、各種設定やソフトウエアのインストールなどを行う作業を指します。
これは、リモートワークの浸透やDXの推進に加えて、6位の「求人広告」からも推測できるように2022年は企業の採用活動が活発だった※2ことから、入社者の増加に伴いキッティング経験者のニーズを上昇させたと考えられます。
データ活用範囲が広がり、データサイエンティストの需要が伸長
11位に「Python SQL」が入った背景には、Pythonの用途がWebサービス開発だけでなく、データ処理や分析、人工知能の開発などに広がりを見せたことや、データ分析ツールの利用拡大が考えられます。2022年、ビズリーチ上では特に、IT業界に限らずマーケティング関連のデータサイエンティストの求人が多く見られ、データサイエンティストの需要が拡大していることが推測されます。
また、関連ワードに、分析ツール「Tableau」やCRMツール「Marketo」「Salesforce」や、「リードナーチャリング」「セールスイネーブルメント」が入ったことから、マーケティングや営業の現場でもDXが進み、マーケティングからセールスまでデータに基づく一貫した体制の構築も進んでいることが分かります。
DXが進んだことで、高まるITセキュリティの必要性
20位に「リスクマネジメント」が入りましたが、2022年の特徴として関連キーワードに「個人情報保護」や「データウェアハウス」といったデータに関するワードが挙がりました。各産業でDXが進んだことや、リモートワークが浸透したことにより、ITセキュリティの必要性が増したことでレジュメの検索数が上昇したと推測されます。企業には、年々増加傾向にあるサイバー攻撃への対策はもちろん、各国の法律に応じた個人情報保護への対応や、従業員のITリテラシーの向上などが求められています。
株式会社ビズリーチ 代表取締役社長 ビズリーチ事業部 事業部長 酒井 哲也 コメント
VUCA時代と呼ばれる先行き不透明な現代においては、企業に依存せずに主体的にキャリアを築いていくことが求められます。ビズリーチでは、自身のキャリアを考えるきっかけに、レジュメ(職務経歴書)の更新をおすすめしています。それは、これまでの経験やスキルの言語化ができるためです。実際にビズリーチ会員の8割がレジュメ更新を習慣化しています※3。またスカウトを受け取ることは、自身の市場価値を知ることにつながります。
即戦力人材を求める企業の採用担当者は、具体的なスキルや経験等のキーワードでレジュメを検索し、スカウトを行っています。「2022レジュメ検索トレンド」からも分かるように、企業から求められるスキルや経験は時代に応じて変化します。
ビズリーチ会員のなかには、トレンドを意識し言葉を工夫しながらレジュメ更新をしたことで、思いもよらなかった新たなキャリアの選択肢に出会われた方が多くいらっしゃいます。
今後もビズリーチは、ビジネスパーソンがキャリアの選択肢と可能性を広げられるよう支援をしてまいります。
※2 「2022年10月 中途採用・転職支援に関するアンケート」
対象:ビズリーチに登録するヘッドハンター 調査期間:2022年10月20日~2022年10月31日 有効回答数:394件
※3 調査概要「レジュメの更新とキャリア観に関するアンケート」
対象:ビズリーチ会員 調査期間:2020年11月23日~2020年11月30日 有効回答数:1,017件
参考「2021年レジュメ検索トレンド」
2021年、最も上昇した検索ワードは「DX」でした。新型コロナウイルス感染症の拡大を機に、さまざまな業界でDXが急速に進んだことから、「DX」の検索数が最も上昇しました。また、「DX」と一緒に検索されたワードとして「ITコンサル」「データ分析」「IoT」「AI」「サプライチェーン」「業務改善」「自動化」「省人化」「顧客体験」などが挙げられました。データ分析に基づき生産性向上や顧客体験の向上に取り組める人材、一部門のみならずサプライチェーン全体の改善や業務設計ができる人材が積極的に求められました。
即戦力人材と企業をつなぐ転職サイト「ビズリーチ」について
ビズリーチは企業と求職者が直接やりとりできるプラットフォームがなかった人材業界において、人材データベースを企業に開放することで採用市場を可視化しました。また、企業が求職者へ自らアプローチできるプラットフォームを提供することで、企業が必要としている人材を採用するために、あらゆる手段を主体的に考え、能動的に実行する採用活動「ダイレクトリクルーティング」を推進し、優秀な人材のスピーディーな採用をご支援しています。また、求職者も今まで知りえなかった企業からアプローチを受けることで、キャリアの選択肢と可能性を最大化することが可能です。
URL
求職者向け:https://www.bizreach.jp/
企業向け:https://bizreach.biz/service/bizreach/
株式会社ビズリーチについて
「すべての人が『自分の可能性』を信じられる社会をつくる」をミッションとし、2009年4月より、働き方の未来を支えるさまざまなインターネットサービスを運営。東京本社のほか、大阪、名古屋、福岡、静岡、広島に拠点を持つ。即戦力人材と企業をつなぐ転職サイト「ビズリーチ」、人財活用プラットフォーム「HRMOS(ハーモス)」シリーズ、OB/OG訪問ネットワークサービス「ビズリーチ・キャンパス」を展開。産業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するさまざまな事業を展開するVisionalグループにおいて、主にHR TechのプラットフォームやSaaS事業を担う。